Chaos金太郎

移住10年目。新潟県柏崎の山間の集落を存続させるため活動中。

*

島根訪問、自分の「核」を感じ尽した旅

   

島根県に行ってきました。普段は出番の少ない弾けるような自分に会ってきました。

視察の旅

旅の始まりは尾野 寛明さんの柏崎訪問。尾野さんは古本のビジネスを中心に障がい者雇用にも取り組まれ、地域づくりの「実践塾」を運営されています。ビジネスコンテストなどにも参画され、まちづくりにおいては全国の中でもトップランナーと言っても過言ではないお方。

このとき、お話を聞かせていただいたご縁で今回、柏崎からの視察を受け入れていただき島根県の雲南市、江津市での取り組みを現地にてご案内頂きました。

商店街の空き店舗、過疎高齢化、障がい者の就労、地域医療の担い手不足。地域の課題に、アイディアと試行錯誤で取り組む。「なるほど~!その手があったか!」と思う課題解決に、とても感銘をうけました。素晴らしかったです。

2016-06-27 20 53 09

雲南市は木次町にある「三日市ラボ」。「喉が渇いたー!このカフェで休憩しようぜ!」と入ろうとしたら、シェアオフィス・コワーキングスペースだということがわかり、ビックリしました。尾野さんが理事を務めるNPO法人おっちラボの活動拠点です。

2016-06-27 21 56 53

内装デザインはDesign Office SUKIMONO。めっちゃかっこいい。SUKIMONOは江津市の、地域課題を解決するアイディアを競うコンテストで、大賞をとった平下さんが作った会社。家具もめっちゃカッコイイ!

ほかにもたくさんの人や取り組みを見させていただきました。若い人がアイディアを出し、地方でしかできない方法で、皆が力を合わせて地域課題を解決する。かつ自分の生きる道を人生という物語の中心にもってくる。その姿勢に勇気をもらいました。

出雲大社を参拝

そして島根といえば、出雲大社。そうです、私の大好きな日本神話の大半を占める「出雲神話」が、いまも生き生きとしている土地です。

2016-06-27 20 53 21

出雲大社にて。大社造の巨大な屋根は、日本神話を知るものにとって圧倒的な意味をもって多くのことを雄弁に語りかけてきます。

2016-06-27 20 52 56

皇后陛下の御歌。
「国譲り 祀られましし 大神の 奇しき御業を 偲びて止まず」
これもまた、日本神話の核心を語るものです。この御歌を皇后陛下が出雲大社にて詠われたということに、とても感じ入ります。

日本神話を語り尽くす

様々な場面で、普段なかなか話すことができない日本神話について、思う存分語りました。同行の仲間達に日本神話のことを説明する。雲南市役所の部長さんと古代出雲について語る。私と同じくIターンで江津市の山辺神社を守られている方とお話をする。日本神話をたくさん語ることができて、幸せでした。

2016-06-27 23 20 40

島根の人の心には神話がいまも生きています。島根の人たちの、「我々は伊勢とは違う」というアティチュードにリスペクト。

中でも本当に貴重な体験だったのが、山辺神社の高橋さんに見せていただたいた、神社に伝わる堀江友声の『古事記絵詞』。神話好きでなくとも一度は見たことがあるであろう、教科書にも載るような絵巻物。

『古事記』の神様が有名なシーンごとに書かれており、私としてはもう…どうにかなる寸前でした。

涙が流れる

そして、最後にとても救われた思いをしました。それは障がい者雇用に取り組まれている尾野さんの、次のお話によって。

「障害をもった人たちは、次の三つに触れていると良い。一つは土、農業をすること。一つは発酵物、藍染など。一つは宗教、地域の伝統的な宗教。これらに触れていると、ふつうだったら崩れていた体調が崩れにくくなる」

自分が好きで信じている日本神話、神社、民俗の世界。一見すると、古くてなかなか現代の若い人たちに伝わりにくいもの。それでもこうやって人の役にたてるのだとわかった時、涙が流れました。救われました。

旅を終えて

然れば、私は本当に日本神話、特に『古事記』が大好きです。「出雲神話」が息づく島根で、弾けるような自分に会い、自分の「核」を涙が流れるほどに感じた旅でした。これからも日本神話や民俗の世界を胸に、ハードコアに生きていきたいです。

お世話になった方々、本当にありがとうございました。

一緒に行った、水戸部氏、小林氏、桑田氏、お疲れさまでした!

 

 - 神サマ