Chaos金太郎

移住10年目。新潟県柏崎の山間の集落を存続させるため活動中。

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「思い」なしには神様も消えてしまう

   

『かみちゅ』というマンガがあります。

神様で中学生だから、かみちゅ

女子中学生の主人公「ゆりえ」が、あるとき突然「神様」になって街をドタバタさせつつ、みんなに幸せをもたらすというお話。作中には主人公の神様以外にも付喪神、妖怪、貧乏神など神道の八百万の神様が登場します。

2016-05-23 21 56 58

真ん中の少女が神様で中学生「かみちゅ」のゆりえ。

作中、印象的な場面があります。

「思い」あってこその神様

ゆりえは買い物に訪れたデパートで、とある付喪神(道具に宿る神様)と出会います。それはブームが過ぎ去って、安売りコーナーに並べられる「アメリカンクラッカー」の付喪神。みんなが忘れ去ろうとしている中、ゆりえはこの付喪神の存在に、だたひとり気がつきます。

以下、ゆりえと付喪神のやりとり(アメリカンクラッカーなので片言ですが、原文のまま)。

付喪神:ブームが去ってこのトーリ ミーもお役御免になってしまうトコだったのデース

ゆりえ:お役御免って… 消えちゃうんですか!?

付喪神:オーノウ! ミー自身が消えるワケではアリマセーン 消えるのはユー達の心の中からデスヨ でもコレ八百万の神のサダメ ショギョームジョーのヒビキありデス
新たにデビューする神サマもいれバ ミーのように引退スル神サマもいて
まぁ要スルニ… ユー達の「思い」ナシには ミー達はここでは神サマではいられないのデス
-中略-
付喪神:たとえ忘れられようと引退しようと 一時でもヒートアップしてくれたユー達を ミーはきっと忘れないデショウ

…とても切ない感じです。

ここでは付喪神が「人の心から消える神様」として語られていますが、他の神様も同じでしょうね。

どんなに歴史があって大切されていても、「思い」がなければ存在できない

これ、私が奉職する集落の神社にも、同じことを感じたんです。

私が奉職する集落の神社は1100年の歴史があります。なんと、縁起は桓武天皇の時代!とても古いです。ご先祖の神主は近隣の集落にも神社を勧進してきたという記録もあり、とても有力な方だったご様子。

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しかし、どんなに歴史があって古くから篤い信仰に支えられていたとしても、今後その神社を信じる人、神社を支えていく人がいなくなれば、神社もなくなってしまいます。今の神社を支えてくれているのは主に集落の人たち。

「思い」がなくなってしまえば、神社も神様も存在できません。

大勢の人が大切にしてきた神社をなくしたくない!と思ったのも、移住するのきっかけの一つ。

これからも変わらずみんなが集落の神社、神様を思い続けられるよう、私にできることをしたいですね。

 

 - 神サマ