桃を抱えた猿も「今年は見通しが良い」と仰せです
我が家の庭には猿の形をした石像があります。昔から庭にあって、以前は池のほとりにありましたが、現在は家のすぐ近くにいらっしゃいます。
猿が桃を持っている姿の石像です。「猿」と「桃」は、神話や民俗においてモチーフです。村の境界を守る庚申塔に、猿が彫られる。『古事記』で黄泉国でヨモツシコメら追っ手に追われるイザナキが、足止めをするために投げたのが桃である。などなど…。
猿が桃を持っている、というのは境界を守り、邪気を払うという意味があります。きっと庭にあるのも、家を守ってくれているのでしょう。
かわいいお顔。
ギュッと桃を抱える、愛らしい姿。
今年は雪が少ないので、玄関からお猿さんがよく見えます。毎年ここは雪に埋もれているので。申年の年初めに、この石像の姿が見えるのは縁起がいいです。「見通しがいい」ということです。
今年の干支は丙申(ひのえさる)。なんでも「物事が形になる年」、「果実が成熟して行って、固まって行く年」、そんな意味があるそう。カフェも今春以降にオープン予定なので、まさに、自分たちの想いが、形になりますね。今まで種を蒔き、芽を出して、少しづつ育ててきた「想い」という木、今年まずはひとつ、カフェという実を結びます。
結んだ実は、このお猿さんのように、しっかり抱えて大事に暖めていきます。