Chaos金太郎

移住10年目。新潟県柏崎の山間の集落を存続させるため活動中。

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奇跡の集落 十日町池谷

      2015/10/04

新潟県十日町市に「奇跡の集落」と呼ばれるところがあります。山間にある池谷という集落です。もともと過疎高齢化が進んでいたところに2004年、中越地震が発生。村の田んぼ、山は崩れ道路はひび割れ、集落存続の危機に追い込まれます。が、その震災が逆に転機となり、全国から震災ボランティアが入り、活気が出ます。復興後も交流はさらに盛んになり、移住や、産業振興、定住事業が進み「奇跡の集落」と呼ばれるようになりました。

私はこの集落を新潟日報の「絆」という記事を通じて知りました。記事には県外から移住してきた女性が限界集落と呼ばれる地で、自分の好きなアクセサリ作成販売をして地域に恩返しをしている、と。職場で新聞をバサバサ広げて読んでいた私は衝撃を受けました。「山の中の過疎集落に女性が移住して、自分の好きな商売をしているだって!?そんなことができるのか!?」と。ぜひ話を聞きたい。

早速、ブッこんだ(接点がない人、縁もゆかりもない人に急に話しかけること。)私に記事の主人公、伊藤さんは気負うでもなく「私は自分の好きなことを、したいことをしているだけで、それが村の人の助けになればと思っています。」と、非常に謙虚な返事をしてくれました。

今、世の中は移住女子だの伝統回帰だの、農業だの、言っていますが、やはり基本は伊藤さんが言ったように「好きなことをする」ということに限ると思います。続けていくこと、無理じゃない自然な好ましいエネルギーを出すこと、それには「好き」というのが一番大切なんじゃないかと思います。今も伊藤さんはきっと、好きなことを好きなところで好きな人としているんだと思います。その姿勢は初めて会った時も今も、私にとって新鮮だし、共感出来ることです。私も地域のため、とか集落を背負ってとかではなくて、気負わずに好きなことでみんなに恩返しをしたいです。

伊藤さんに店を見たからこそ、自分も集落の中で商売をしたい!と考えるようになったのかもしれません。今のカフェをオープンさせようとする自分の気持ちの、原点のひとつですね。

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