「生きること=集落を存続させること」移住の目的を果たすために
2016/02/28
上司や先輩のようになりたくて「サラリーマン金太郎」になった金太郎↓
身近で見た上司、先輩の働く姿は、全身全霊でした。
成長をしなければいけない
人間は成長し続けなければいけません。特に会社における「若者」の成長は必須です。上を目指して勉強し、経験を重ね成長していきます。寝食を忘れて打ち込むことが必要な時期もあるでしょう。
私も「サラリーマン金太郎」になったのですから当然、会社からステップアップを求められます。ITの知識や技術はもちろんですが、営業としての場数や「失敗の含めた経験」も求められました。
応えるべく実務を通して勉強していくのですが、ある時「まだまだ先は遠い。一生かかってやっとたどり着けるかどうか」と感じました。
どの業種でも、ものになるのにかかる時間は一生分だとは思いますけどね。
何に一生をかけるか
そうすると「はたして自分の一生を、この仕事にかけてよいのか」という考えがよぎります。生まれ故郷を出て、家族や友達と離れ、移住をしてきた自分は、この仕事に一生をかけていいのか、と考えるのです。
もちろん、平日はサラリーマンとして働いて週末に移住者として活動することもできます。そうすれば安定した身分で活動もできます。しかし、それで加速度的に進む過疎高齢化に耐えることができるのか…。
会社のまわりの人は、日々激務に追われながらも、ふとした時に「私はこの仕事が大好きです」「この業界の第一線で戦うのが楽しい」と言います。みんな業界が好きなんですよね。それを聞いてさらに迷うのです。
しかし、日々の仕事は待ってくれません。心が迷っていては仕事に支障がでるのではないか…、決断をしなければいけないのではないか…。
退職して仕事づくりに向けて動きだす
そして、ついに当初思い描いていた「集落と神社のことでメシを食えるようになる」を実現するべく、退職を決意します。
自分のやるべきことをやらないのは、自分を含め全てのひとに対して嘘になりますから。
仕事を作れるように、次のステップとしてITベンダーを退職して農業法人に転職し、現在に至ります。農業を働きながら勉強しています。
生きること=集落を存続させること
高柳町荻ノ島の春日俊雄さんが話してくれたこと。
「ここで生きて行くにはどうしたら良いのか。頭を使い、知恵をしぼる。自ら作った生きる糧は、生活の知恵になる。知恵はやがてその土地の文化になっていく」
自分も、こう生きたいと思いました。生きること、働くこと、遊ぶことイコール集落を存続させること。そうなれば、ダイナミックだなぁ、と。大きなうねりができるはずです。100年後に集落が残っているかどうかは、私はいなくなっているので見届けることはできませんが、孫やひ孫が見届けてくれるはず。結果はどうあれ、人生をかけられば本望です。
ま、口で言うのは簡単なんですがね。せっかくここまでのプロセスを踏んできたので、実現したいと思います。
さて、連載はこれが最後です。移住したての何もないところから、集落で仕事を作るところまで追ってきました。これから移住を検討しているひとや、移住したものの方向性に迷っているひとへ、少しでも役にたてばと思って書きました。もっと細かな要因もありますが、それはいずれ…。ひとまず、おつきあいありがとうございました!
移住後、スランプだった時もありました。見守ってくれる人たちの支えで乗り越えました↓