Chaos金太郎

移住10年目。新潟県柏崎の山間の集落を存続させるため活動中。

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カフェへの思い

   

イーリーカフェへ込めた思いを綴りたいと思います。いままで当ブログで、キチンと触れてなかったですからね。遅ればせながら。

カフェのコンセプト

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コンセプトは「山あいの小さな入り口から始まる大きな出会い」です。

コンセプトと同時にカフェの物語も作ってみました。

コンセプトストーリー
「出会いから始まる」
小清水集落を開拓したのは、1,000年以上前に長野からやってきた旅人でした。名前を「広定」と言い、神社に仕えた神主です。広定はこの地の手つかずの自然の中で、集落の根源である清冷な水に出会います。それは陰陽二つの滝と、その水が流れ込む一つの池。この土地の強い力に魅了された広定は、移住を決意します。 旅人とこの土地との出会いから、小清水集落が始まりました。

かつて集落には、柏崎と十日町を結ぶ街道が通っていました。集落は旅の中継地として賑わい、峠には茶屋ができるほど。疲れを癒し、旅人のエネルギーを補充する茶屋です。 旅人の種類も様々。魚の行商人、富山の薬売り、盲目の女旅芸人「瞽女」。果ては乞食まで。遠くから来る旅人の土産話は、山あいに住む人々にとって刺激的な出会いだったことでしょう。旅人を泊めた晩は夜な夜な宴会が催されたと言います。このようにかつては、多くの出会いがこの土地にはありました。

しかし明治時代に国道ができ、街道を通る旅人は減ります。峠の茶屋もなくなり、「出会い」もまた少なくなりました。 EALY CAFÉは、旅の中継地点としてエネルギーを充電する場所、そして新しい物事が始まる出会いの場所でありたいと思います。かつての活気ある峠の茶屋のように。

国道から山あいへ入り、田んぼ道を進んだ一番奥。 小さな入り口をくぐると、大きな出会いがあなたを待っています。

出会いがもたらすもの

今までの自分を振り返ってみると、「出会い」が人生を駆動させてきた気がしています。特に「自分とは異なるもの」との出会いに大きな力をもらったようです。

異なるものとの出会いは、刺激となって眠っていた自分を呼び起こします。今までにない方向性や新しい自分が目を覚ますのです。

「出会いの力」に、カフェもあやかりたいと思いました。

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集落にとっての「出会い」

今のようにテレビやインターネットがない時代、人との出会いや旅というものは大きな娯楽であったと思います。停滞しがちな日々の生活を更新する、メリハリや刺激だったのではないでしょうか。生活を彩る「リズム」だったとも言えるでしょう。「ハレ」ですね。

集落に街道があった頃は、多くの人が訪れ、多くの出会いがあったことでしょう。定期的に訪れる瞽女や行商人のもたらす遠い土地の「みやげ話」も、とても楽しそうです。

そういう今では消えてしまったものを、カフェを通じて提供したい。ネットが発達してSNSで人とすぐ出会える時代だからこそ、リアルな出会いが力を生むハズ。

集落に住む人が、外からきたお客さんとの出会いを楽しめたらいいなと思います。同時に外からのお客さん同士や集落の人との交流を楽しんでほしい。

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窓の役割

以前、まちからの稲垣さんから言われた言葉。

「神社は地域にとって未来を見通す『窓』だと思います」

これを神社だけでなく、カフェにも当てはめたいです。

出会いが溢れ、新しい何かが始まる予感。今まではあり得なかった出会い、そこから生まれる新しい方向性。魅力的な人たちの集まり。

外から見て楽しそうに見えて、集落に住む人も実際に楽しい。イーリーカフェが、そんな場所になれば嬉しいと思います。

 

 

 

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