Chaos金太郎

移住10年目。新潟県柏崎の山間の集落を存続させるため活動中。

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想いをコーヒーの味に託す

      2016/12/31

イーリーカフェのオリジナルブレンドについて話します。

ナカムラコーヒーロースターsさんとの出会い

イーリーカフェのコンセプトを決めてから、提供する料理やドリンクのことを考え始めました。提供する料理やドリンクにも自分たちの想いを託したい。

そんなときに出会ったのが、与板にあるナカムラコーヒーロースターsさんでした。きっかけはPRANA CHAIの功太朗さん。彼が私たちの想いに賛同してくれ、ナカムラコーヒーロースターsさんにも協力を打診。

ナカムラコーヒーロースターsさんの焙煎人と打合せを重ねできたのが、イーリーカフェオリジナルブレンドである「HIROSADA」と「101」です。

イーリーカフェのオリジナルブレンド二種類

「HIROSADA」
小清水のルーツがコンセプト。長野からの旅人・ヒロサダと、陰陽二つの滝との出会いから始まる小清水集落誕生の伝説を題材にブレンドしてもらいました。広定は1,100年前の、私のご先祖様です。
出会いの感動を表現するために、スムースな口当りと爽やかな余韻になるようブレンド。キャラメルやオレンジピールの風味。

「101」
土地や人の寛大さがコンセプト。スケール感のあるブレンドです。集落が始まったころからある変わらないもの、そしてこの先も続いてほしいものに思いを寄せてブレンド。集落の元気を応援する団体「ひゃくいちねん会」からの命名です。
集落の寛容さを表現するような、柔らかな口当りと甘い余韻。ダークチョコ、ビターキャラメル、ナッツの風味。

フレンチプレスでの提供も、中村さんに「豆を食べているかのように感じられますよ」と勧められて。味以外にも、2杯分提供できるというのもポイントでした。集落のおばあちゃん達とお茶飲みするとよく言われるのが、「お茶1杯はいけないよ、2杯飲みなさい」ということ。

フレンチプレスなら2杯分あるから、集落のおばあちゃんたちが言うようにできるな、と思いました。

集落の要素をブレンドで表現

中村さんご夫妻に、集落を訪れてもらったとき。土地の寛容さや人の温かさを感じられ、ブレンドの味の方向性が見えてきたと言います。

記念にパチリ。

味の詳細を決めるときには、集落が始まった時の伝説をまとめたものを参考にしてもらいました。

抽出方法や豆の管理、カップの選定まで様々なことを助言してくださいました!中村さん夫婦は二人とも、とても親身。

無事ブレンドが決定した時の喜びのポーズ。

「焙煎人」という名のアーティスト

味を決めるときに、焙煎人の中村さんから、「味のイメージはなんでもかまいません。『色』や『景色』、『音』など、なんでも結構です」と言われて嬉しかったですね。

実際に「伝説」や、「ご先祖様」さらには「集落の寛容さ」と言ったものを味に表現してくださいました。「想い」と言った、一見するとファジーなものを味に表現する、その技術に脱帽。まさにアーティスト。

この二つのブレンドをお客さんにお出しするとき、思わずニヤニヤしてしまいます。「これが私たちの、この土地に対する想いなんです」って。その味をお客さんが喜んでくれること。「良い香り~」と言ってくれる。味わって寛いでくれる。とても嬉しいです。

想いを託す先がある。幸せなことです。しかもそれを人に伝えることができる。この上ないです。ナカムラコーヒーロースターsさん、ありがとうございます!

 

 

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