移住カルチャーショック2 雪かきで週末が終わる
短時間に、とにかくたくさん雪が降る
雪国への移住で定番なのは「雪の多さ」へのカルチャーショックでしょう。私が移住した新潟県は、雪国の中でもトップを争うほどの降雪量。柏崎の市街地はそんなに積もりませんが、私が住む山間の集落は、毎年2メートル近く積もります。
2012年頃、家の前の道路。
嫁の背丈を優に超える雪の量。
除雪箇所は屋根の雪下ろし、玄関から道路までの間、車庫から道路まで間、車庫の屋根など、たくさんあります。全部やると週末の丸2日かかります。
1日で降る量が多いので、仕事から帰ってきて、夜に除雪機を出す。そうしないと次の日、家から出られない。
屋根の雪下ろしは、道具一式を担いで二階の窓から出動。
今年はめっちゃ雪、少ないけどね!いま積雪0㎝。
付き合ってられん
移住の決意は固かった私ですが、移住当初、親族や集落の人から「雪が嫌になってすぐに東京に帰るだろう」と言われていました。移住して速攻で中越沖地震という洗礼を受け、さらにその年は大雪。けど、東京に帰ろうと思ったことはありません。
雪がたくさん降って、いかに除雪が大変でも田中角栄のように「三国峠をふっとばせ」とは思わない。ここに住むということは雪と共存するということ。この集落だからこそ、たくさん雪が降る。長く閉ざされた冬があるからこそ、春の雪解けのありがたさは格別。山菜も格別!
一方で思うのは、雪が降らない街で暮らす人たちと、同じフィールドで経済活動をすることの違和感。平日に街で働いて、週末は除雪で終わる。納得いきません。こんだけ除雪が大変なのに、なんで街と同じ理屈で生きなきゃいけないんだろう。雪が降らないところの理屈には付き合ってられん、と感じました。
具体的に言うと、街に出て働くのではなく、集落のなかで働きたいと思うようになったのです。ここだからこそやらなきゃいけないことがあるのなら、ここだからこそできることがあるはず。
雪にまつわる移住カルチャーショックは、カフェや農業を始める動機に、少なからず影響しています。