Chaos金太郎

移住10年目。新潟県柏崎の山間の集落を存続させるため活動中。

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機械で米の旨さを丸裸にされる

   

農業塾の研修で穀粒判別器と食味分析計を使いました。

お米を調べる精密な機械たち

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食味分析計。主にタンパク質を調べるために使うそうです。タンパク質が高くなると一般的に食味が落ちると言われています。

今では人工衛星からタンパク質の含有量を調べることができるとか。タンパク質の含有量別で収穫して、良いものは良いものでまとめ、プレミアムな米のラインナップとして販売するそうです。

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穀粒判別器。主に見た目を判断します。米の等級に関わります。投入した1000粒の米、全てをCCDセンサーで識別します。写真のように、胴割れしているものはひとつひとつ、画像まで表示されるという優れもの。

お米をそこまで調べてしまいますか…

機械が優れ過ぎていて、ちょっと引きました。ここまで丸裸にされてしまっては、なんだか太刀打ちできないというか、ついていけない気がします。もちろん品質の一部の調査であり、米の旨さが全てこれで表されるわけではありません。米の等級についても、賛否両論あります。

それにしても、ここまでやるとちょっと…。なんというか…。

安さと安全の追求し、高効率・高品質を目指すのは現代の農業の向かうべき方向のひとつであることは間違いありません。売れるものを作る。作ったものはなんとしても売る。生き残っていくには必要なことです。

けど、訴求できることはそれだけではないはずです。田んぼには環境保全や文化の土台を担うという性格もあります。そこに住み続けてきた数え切れないほどの人の想いも、土地には託されています。

生き残るために、たくさん売りたいです。けど、この集落で訴えることができるのは高効率・高品質・大量生産ではありません。

付加価値、6次産業…。なんとか手段を考えていきます。

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